エステサロンや美容サロンでシニア層をターゲットとする場合
今から四年ほど前ですが、厚生労働省が驚くべき統計結果を発表しました。
それは日本の総人口に占める65歳以上の高齢者の割合です。
それがついに26%を超過しています。
平たく言い換えれば、国民全体の四人に一人が65歳以上の高齢者ということになります。
こうした時代背景を敏感に受け止めているのが、エステサロンや美容サロンではないでしょうか。
一昔前までは、エステサロンや美容サロンといえば、熟練女性や若い女性たちのものでした。
ところが高齢者の人口の割合が増すにつれて、高齢者がエステサロンや美容サロンを利用する機会がどんどん増えてきています。
こうした時代背景を踏まえると、これからの個人経営のエステサロンや美容サロンは、 今後、シニア層をターゲットとするような戦略が望まれます。
エステサロンや美容サロンでシニア層をターゲットとする場合には、いくつかの注意すべきポイントがあります。
シニアとか高齢者とかいう言葉を使わないようにすることが大切
シニアとは高齢者を尊敬するために生まれた言葉ではないでしょうか。
ところが高齢者の中でも、シニアという呼び方に抵抗を持たれている人たちがかなり多いです。
ですから高齢者たちが美容サロンに来店する際には、極力、シニアとか高齢者とかいう言葉を使わないようにすることが大切です。
高齢者をターゲットとする美容サロンやエステサロンの注意すべきポイントを述べてみましょう。
まず高齢者は、例えば、耳がよく聞こえない場合もありますし、目がかすんで、文字がはっきり見えない場合もあります。
ですから高齢者の来店の場合には、若い人たちにしゃべるような速いスピードでは聞き取れない場合があります。
ポイントは、ゆっくりとした言葉で、一言一言はっきり明確に発音するということに尽きます。
それから高齢者たちのために、できるだけ読みやすく、分かりやすいポスターを用意する必要があります。
細かい文字は読みづらいので注意が必要です。
高齢者たちのために美容メニューを工夫する
高齢者たちのためにエステのメニューを工夫することも大切です。
ターゲットをシニア層に転換する場合には、まず、エステのメニューを作り直しましょう。
シニア層が悩みとしているのは、男女を問わず、顔のシワや、ほうれい線の悩みではないでしょうか。
人間歳をとれば、誰でも、顔のシワが増えてくるのは当たり前のことです。
ですが高齢者達にとって、これは耐え難い屈辱ではないでしょうか。
ですから、できるだけ、この種の分野のケアができるようなメニューをたくさん用意しておくことが大切です。
顔のたるみや肌のたるみを緩和してくれるようなケアができれば、それだけで、シニア層の注意を惹きつけますし、ひいては新しい客層の開発に至ることもあります。
高齢者は頭髪の変化も激しいので、髪の毛の手入れには、ひときわ神経を注ぎます。
こういった点を考慮してメニューを作成すれば、成功までの道は半ばということができます。